体臭と食べ物は切っても切れない縁がある。
体臭が気になる場合は食事の献立を見直すことも大事。
ここでは臭いがきつくなる食べ物と、臭いが消える食べ物の両方を一挙にまとめてみた。
体臭がきつくなる食べ物
カレー
カレーが体臭に影響する原因は、カレーの調理の際に使用されるスパイス“クミン”だ。
古代から栽培されているクミンはセリ科の一年草で、種子(シード)がスパイスとして用いられている。
主にカレーの香りづけに使われ、インドでは必須のスパイスだ。
もちろんインドだけではなく、スペイン、メキシコ、トルコ、東南アジアなど、世界各地で香辛料として使われ、特にエスニック料理には欠かせないスパイスとなっている。
その用途もカレーにとどまらず、チーズ、スープ、ソーセージ、シシカバブなど多岐にわたり、インドやヨーロッパでは薬用としても使用されているらしい。
胃腸の消化・吸収、利尿剤にもなる。
クミン自体は身体の健康にとても良いのだが、香りがとても強くなかなかとれない。
また、摂り過ぎると独特の体臭を発生しはじめる。クミンの入った香辛料を頻繁に食べるインド人には独特の体臭があるが、あれがまさにそれである。
肉(赤身)
肉を食べ過ぎると体臭がキツくなる原因は、肉に豊富に含まれているタンパク質。
これが体内に入るとアミノ酸となって吸収される。
その際アミノ酸の一部はアンモニアへと姿を変え、臭いの成分が生成されることになる。
排泄物だけでなく、血中に浸透したアンモニアが毛穴を通して放出してくる。
これが臭いの原因となるのだ。
肉を食べることによって体内で熱がつくられ、汗をかきやすくなる。
その汗が臭いの原因にもなるし、さらに肉に偏った生活を続けることにより脂肪摂取の過多になり、それも臭いの元になるのだ。
食事の際は肉と野菜とのバランスが重要なので気をつけよう。
ニンニク
ニンニクが臭いのは誰もが知っている事実だが、ニンニクの強烈な臭いの原因は、アリシンという物質が皮膚に素早く吸収されるためだということはご存知だろうか。
アリシンは体内に入ると素早く他の物質に変換して、汗と一緒になり、バクテリアとなって結果的に強い異臭を放つのだ。
アスパラガス
意外と知られていないが、アスパラガスは異臭の原因となり得る。
しかし、臭いのは尿で、体臭には影響しない。
アスパラガスには2-メチル-3-メチルチオという硫黄化合物が含まれており、人間にはこの硫黄化合物を分解する酵素が備わっている人と備わっていない人がいて、その比率は大体半々らしいのだ。
分解する酵素が備わっている人は、2-メチル-3-メチルチオを分解することでメチルメルカプタンを生成する。
このメチルメルカプタンが非常に強い悪臭を持ち、尿からものすごい臭いが発生する原因となる。
もちろん、アスパラガスを食べたことによって発生するメチルメルカプタンは尿から排泄されるので、全く健康を気にする必要はない。
ただし、例えば歯周病が原因で口腔内でメチルメルカプタンが生成されるなどということもあり、これは非常に強烈な口臭の原因となる。
食品由来以外ではできるだけメチルメルカプタンが生成されないように生活習慣を考えた方がよい。
体臭を消してくれる食べ物
では次に、どんな食べ物が体臭を消してくれるのか紹介しよう。
梅干し、レモン、黒酢 等
梅干しやレモン、柑橘類などに含まれているクエン酸には、汗のニオイの元となるタンパク質の分解を促進する効果があるため、汗臭いニオイを抑えるのに有効だ。
ココア、バナナ、もずく、大豆、しいたけ、りんご 等
豆類や緑黄色野菜、きのこ類、フルーツ、海藻類などアルカリ性の食品は、ニオイを放つ原因となる酸性の食べ物を中和する働きがある。
特に海藻類は回腸作用もあり、腸内の調子を整えてくれる。消臭食材として有名なメカブについて、下記の記事に詳しくまとめているので参考にしてほしい。
玄米、ひじき、海藻、かぼちゃ、ゴボウ、サツマイモ 等
食物繊維には体の善玉菌を増やす働きがある。腸内環境を整えることでニオイの原因になる悪玉菌を便と一緒に体外に出してくれる。
ただし、同じ野菜でもブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科の植物は、硫黄化の物質が含まれているため、食べすぎると体臭によくないので気をつけよう。
体臭がきつくなる食べ物と体臭を消す食べ物まとめ:まとめ
上記に書いた食べ物の中には、普段好物として何気にたくさん摂っている人も多いだろう。
しかし、体臭というのは、自分で気に成る以上に、周囲には嫌がられることもあることを肝に銘じておこう。
食事管理を気をつけることで体臭を自分でコントロールすることが大切なのだ。