御機嫌よう、男爵だ。突然だがスマホと口臭の関係をご存知だろうか?
いま巷で話題となっている「スマホ口臭」。
スマホを日常的に使用することで口臭がキツくなるという。
今回はスマホ口臭の原因と対策について調べてみたのでご紹介しよう。
80%の人が自分の口臭に自信がない
一般的に自分の口臭に不安を感じる人は多いが、大手化学メーカーの花王による意識調査アンケートでは実に8割の人が口臭を気にしているらしい。
また9割を超える人が「他人の口臭が気になったことがある」と答えているが、そのことを相手に伝えたことがある人は3割にとどまっている。
口臭はなかなか人に指摘しにくい現状があることがあらためて認識された。
そして、驚くべきはスマホを長く使えば使うほど口臭がキツくなるという結果もあきらかとなった点だろう。
上記のグラフではスマホを使用している時間に応じて、口臭を自覚した人の割合が増えている結果となっているのだ。
ではなぜそんなことが起きるのだろうか?
口臭とスマホの関係性
現代人に多い口臭の原因は、IT化にともなう「スマホ口臭」の増加だ。
口臭は唾液が少なくなることで発生しやすくなる。
唾液が少なくなる原因の1つは、現代の生活必需品となっているスマホの使用があげられる。
一般的にスマートフォンを使用するときに、下記のような状態になる。
- 唾液腺を圧迫するうつむき加減の姿勢
- 顔の筋肉を動かさないことによる咀嚼筋のこわばり
- スマートフォンの画面に集中することで続く緊張状態
などの条件が重なり、唾液の分泌が減少してしまう。
そのため口臭が発生するリスクが高くなるのだ。
スマホの使用機会が多い現代社会において増加している「スマホ口臭」は見過ごせない状況にあると言える。
口臭を自分でチェックする方法
口臭は自分ではわかりにくいもの。
もし自分に口臭があって、周りに迷惑をかけていたらと思うと、心配になるだろう。
口臭チェックは歯科医院に行けば、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドと言った口臭物質を計測できる「口臭測定器」があるので専門的に測定することができる。
しかし、自分で気軽にしたいと思ったときはどうすればよいのだろうか?
そこで、簡単にできる口臭のセルフチェックをご紹介しよう。
自分に口臭が気になるなら、まずセルフチェックをしてみてほしい。
唾液
舌の上や歯と歯ぐきの溝部分などを指で触ってみて、付いた唾液の匂いを嗅いでみよう。
唾液が臭いと、それが乾燥して口臭の原因となるので注意が必要だ。
ビニール袋に息を入れる
1番シンプルで簡単にできる方法は、自分の息をビニール袋に入れてチェックする方法だろう。
しかし、朝起きた直後は「生理的口臭」といって口臭が普段より強くなっている。その原因は就寝中に唾液が少なくなることで、細菌が繁殖しやすくなるためだ。
唾液が出てくれば解消するので、日常の口臭とは区別するようにしよう。
口臭チェッカー
歯科医院の専門機器とは違うが、市販の口臭チェッカーも販売されている。
臭いが数値化されるので、確実性を持ってセルフチェックしたい場合はおすすめだ。
口臭セルフチェックまとめ
自分の口臭が気になる場合、虫歯、歯周病などに原因がある場合もある。
その他にも扁桃腺付近に膿が溜まる「膿栓(のうせん)」や、内臓器官の病気が影響している可能性もあるので、そんな人は早めに歯科医院を受診してみよう。
口臭を緩和する3つのセルフケア
口臭は、ほとんどの人に存在する。
だが慢性的な口臭は、深刻なケースとなる場合があるので正しいオーラルケアの習慣を身につけることが大事だ。
そこで、自分で口臭を防ぐセルフケアの方法を3つ紹介しよう。
泡ハミガキを舌に直のせして舌苔ケア
口臭を抑えるには、舌の上にある菌のかたまり舌苔(ぜったい)を取り除くことがポイントとなる。
しかし、舌苔を取り除くときに歯ブラシや舌ブラシでゴシゴシ擦ると舌が傷つく場合がある。
そんなときは泡タイプの歯磨き粉がおすすめだ。きめ細かい泡であればあるほど、汚れに吸着しやすくなる。
歯磨き粉の泡を舌にのせて洗うことで、自然に舌苔をケアすることができるだろう。
さらに、最近では舌苔を取り除くことを目的に開発された泡ハミガキもあるのでおすすめだ。
舌苔による口臭の原因や対策については下記の記事でも詳しくまとめているのでチェックしてみてほしい。
スマホ口臭には背伸びと舌の体操
スマートフォンやパソコンを長時間使うときは、無表情になりがち。
そんなときは唾液腺をほぐすためのかんたんなストレッチをしよう。
30分に1回はあごを上げて背伸びをし、凝り固まった顔の筋肉を伸ばすことが有効だ。
さらに舌を少し出し、唇をなめるように動かすと唾液の分泌が促進されて口臭を防ぐことができる。
加齢や緊張で口が渇く場合も同じ方法でケアすることができる。
朝食はよく噛んで唾液を分泌
寝ている間は唾液が分泌されず、口腔内で菌がたくさん繁殖している。
特に起床時は口臭が強くなっている。
食事の際はよく物を噛んで食べることで口の中をうるおそう。
また、しっかりよく噛んで食べることは、腸内環境を整えることにも繋がるので健康も促進される。
スマホで口臭リスクを判定
スマホの使いすぎが口臭の原因となると説明してきたが、そのスマホで口臭をチェックすることも近々可能になりそうだ。
歯磨き粉で有名な大手メーカー「ライオン」はAI(人工知能)を駆使した口臭チェックアプリを開発中だという。
スマホにニオイセンサーがあるわけではないので、どうやってチェックするのか気になったが、ニオイを測定するものではないようだ。
利用者が自分の舌の画像をアプリ上で撮影してチェックというもので口臭リスクを3段階で判定している。
継続的にアプリでチェックすれば、「測定履歴」から口臭リスクの変化をグラフで確認することもできるらしい。
アプリはまだ開発段階で、百貨店の接客スタッフを対象に実証実験を行っている最中のようだ。
このアプリは接客サービス向けのツールとして活用する他、一般消費者向けのスマホアプリとして2019年中にリリースされる予定だという。
スマホの使いすぎが原因で口臭が強くなるが、そのスマホで口臭をチェックが可能になるとはなんとも皮肉なものである。
口臭を抑えるためには基本に立ち返り、まずは正しく歯を磨くことから始めてみてはいかがだろうか?