「食後に歯磨き」は非常識!?
ある調査によれば、約80%の日本人が朝食後に歯を磨いているが、朝起きてすぐ歯を磨く人は約20%なのだそうだ。
あなたはどちらのタイミングが正解だと思うだろうか?
実は、朝起きてすぐ歯を磨くことが正解。
食後の歯磨きにはちょっとしたリスクがあるのだ。
朝起きてすぐの口内は、歯垢や細菌、さらには細菌によって作り出された毒素の量が最大の状態になっている。
そのタイミングで歯を磨かないということは、毒素を大量に飲みこんでいることになるのだ。
一方、食後の口の中は細菌が少なく、唾液が最も多いとき。
そんなときに歯磨きでお口をゆすいでしまうと、細菌や毒素を洗い流す唾液が失われてしまい、虫歯や口臭リスクが高まるのだ。
食後の歯磨きはどんな風にやればいい?
食後の歯磨きを入念にしなくても良い。しかし、残った食べかすが気になったりすることもあるだろう。
その場合は、以下のポイントを気をつけて、必要以上に磨かないことが重要だ。
- うがいはできるだけ避ける
- 歯磨き粉はできるだけ使わない
- 舌を口の中に押し付けてよく洗う
- 口の中の粘膜を舌で汚れをとるように洗う
- 舌や粘膜をゆすいだ水はできるだけ飲みこむ
口臭が気になる場合は、唾液の分泌が少なく、細菌が多い起床時と就寝前に歯磨きしよう。
特に起床時は細菌が一番多いときなので、口臭リスクが最大限高まるタイミングなのだ。
ではどのように磨くことが正しい歯磨きなのだろうか。
正しいブラッシングの方法
毎日行う歯磨きを自己流で磨いている人も多いだろう。
ここからは口の中の清潔を保つための、正しい歯磨き方法をご紹介しよう。
(1)歯ブラシの持ち方
鉛筆を持つ要領で、親指と人差し指で優しく歯ブラシを持つ。
歯ブラシを強く握ると、歯への圧力が強まり、歯を傷つけてしまうので注意しよう。
(2)歯磨きするときのポイント
歯ブラシは毛先が柔らかいものを選ぼう。歯茎を傷つけないことが大切だ。
(3)歯磨きするときのブラッシングの方法
歯磨きをするときは歯ではなく、歯と歯茎の間を磨くように意識して、歯ブラシを斜め45度に当てて、丁寧に磨こう。歯と歯の間や歯と歯茎の境目などはプラーク(歯垢)が残りやすい部分だ。歯ブラシを細かく動かすように意識しよう。
なお、歯ブラシは2ヶ月以内には交換したいところだ。
歯間の手入れ方法
歯と歯の間には、歯磨きだけでは取り除くことのできないプラーク(歯垢)が残っている。プラークは歯周病や虫歯の原因となるほか、口臭の原因ともなるので、歯ブラシに加えて、歯間クリーナーを併用してプラーク除去を行うと口臭予防に効果的だ。
(1)デンタルフロス
デンタルフロスには、自分の両手の指に糸を絡ませて歯間に引っ掛けて除去する糸巻きタイプと、糸に持ち手がついているホルダータイプがある。
フロスを歯と歯の間に挿入して、前後にゆっくり動かし、スライドさせながら歯茎の下まで引き下げる。
このとき、糸をピンと張らず力まかせに歯間に挿入してしまうと、歯茎を傷つけてしまうので注意しよう。
(2)歯間ブラシ
歯間ブラシもデンタルフロスと同様、歯間に挿入して、前後にゆっくり動かして使う。歯間ブラシの場合はさまざまなサイズがあるのは、使う場所や一人ひとりの口の中の状況が異なるためだ。
使いたい部位や自分の歯茎の状況(歯間の狭さ)に合ったサイズを選ぼう。
歯間ブラシを挿入したときに無理なく動かせるサイズを選ぶと良いだろう。